2011年11月25日金曜日

踊るプロジェクトと、踊らないエクセルガントチャート

筆者は40過ぎても現役プログラマなのですが、そんな事も言ってられないので、
プロジェクト管理の一端に首を突っ込まされることも多々あります。

具体的にはガントチャートですね。
検索でいらした方には解説は要らないでしょう。

問題はそれをメンテナンスするコストです。

日本人は、EXCELが大好き過ぎる人が多く、ガントチャートをEXCELで作ってしまうケースは多いと思われます。簡単なのなら良いですが、因果関係や、担当アサインを念頭に置いて、作業分解していくと、大変な項目数になる筈です。

進捗を「線画」で書いてしまうのはとりあえずは善しとしましょう。

ALTを押しながらだとセルにピッタリ合わせて作図できるらしい。知りませんでした。ただし、土日を手動で跨がなければなりません。これだけでも筆者からするとあり得ない手間ですが。

本質的な問題は、作業順序管理と、アサイン管理は、管理の軸が違うので、同じエクセルの「行」で管理できないことです。どうするか?と言うと、作業順序管理でまず「線画」で引いて、その線画をコピーして、それを担当者の行に持っていって、パズルしてると思います。後者の微調整が終わっても、前者に反映する訳ではありません。EXCELの線画はそういう風には出来てませんしね。この手間も正直ありえません。

で、さらにあり得ないのが、これを課長が一人で頑張ってるならともかく、たまたま休んだりして、このEXCELのシートの修正が、筆者ら現場まで降りてくることです。プログラマ層にEXCELの達人は少ないと思います。というか、前述の作業を手動で全部やってるとしたら、それはプログラマじゃないです。せめてマクロを書こうと思ってください。筆者はどっちも思いませんが。

商業製品としてはもちろんMicrosoft Projectが存在してますし、これを使ってる現場も多いはずですが、存在すら知らない人もまず居るでしょうね。

もちろんカウンタープロジェクトであるオープンソース類似品もいくつか存在します。筆者が試したのは次の2件です。

OpenProj http://sourceforge.net/projects/openproj/
http://gigazine.net/news/20090107_openproj/

GantProjectz
http://www.ganttproject.biz/

いずれもチャートそのものの作成は全く不満がありません。作業を次々を入力していって、因果関係を設定する時は、線画の一方から他方にドラッグすると、線を引いて、しかも日付の調整までしてくれます。当たり前。こんなの人間が手動でやる作業じゃないです。ここまでの作業は、GantProjectzの方が洗練してるように思いました。

ただし、担当者アサインは、いずれも作業を右クリックしてプロパティ。とかで、複数件の重複アサインが出来ちゃいますね。EXCELで管理してる人たちは、基本的に一人1作業で管理しているでしょう。また「右クリック」とかさせるのもアレで、チャートを握ってグリングリン動かしたい筈です。日本の課長連中に使ってもらうには、この辺りまで簡素化しないと普及しないかなと思います。

ということは作れば天下を取れるか?